概要
Principle
現在用いられている生体断層画像撮影法の一つとして電気インピーダンストモグラフィ(EIT: Electrical Impedance Tomography)があります。EIT は体表面に電極を貼り、体内の電流分布やインピ ーダンス分布を可視化する技術である。EITはX線CTのように被曝することなく、小型で、ベッドサイドでの連続・ 長時間測定が可能であるなどの利点を持ちます。現在主に肺の換気分布を可視化することで人工呼吸管理への応用がなされています。
これに対し、電極を体に貼ることなく体内の電流分布を非接触で計測する技術として電流誘導磁気トモグラフィ(CIMT)を開発しました。CIMTは生体に電場をかけ、それによって誘導される磁気を高感度磁気センサで検出することで、生体の断層画像を得る技術です。
CIMTは体表面に電極を貼付する必要がなく、磁気センサを含んだセンサアレイで体幹を連続的に非接触走査できるため、衣服を着たまま無被曝で断層画像を測定する技術である。
普段着のまま、より簡便に生体断層画像が得られ、肺炎・内出血だけでなく「がんの早期発見」が実現できるようになると期待されている技術です。